ギャルに BBQに誘われて行かなかった話

最近、ギャルの友達が出来たんです。

たまたま出会って、少し話した瞬間「ウチら絶対友達じゃ〜〜〜〜〜〜ん!!!!!!」と意気投合し、すぐ遊ぶ約束をした。ちょうど私が転職に伴う有休消化中だったのと転職後時間に余裕が出来る(ハズ)なので英語かお金のこと勉強したいんだよね〜という話になり、ギャルも最近ZOOMでフィナンシャルセミナーを受けているらしく、「今度ウチで一緒に聞く?」と誘ってもらった。ので二週間後、ギャルのお家にお邪魔した。

受講してみると、実際に知らないことばかりだったので勉強しなければ、変わらなければ…幸せに生きるぞ!みたいな気持ちになり、「私たち、変わりたいって思えたから、成長したいって意欲があるから、このタイミングで出逢えたんだね!」みたいな話をした。今思えば、セミナーの内容は副業!自己投資!人脈!みたいな、うすっぺらい自己啓発本に書いてあるような内容で、実際にFPの参考書に書いてあるような単語や知識は何一つなかったがその時は気にならなかった。ノリも良いし気も合うし高め合える!しかもギャルなので「今度、今日お話してくれた先生も大阪から来るBBQあるから一緒に行こうよ〜!!いろんな人の話聞けるし、絶対楽しいよ!!!!」と誘われ、こちとら負けずにギャルマインド、二つ返事で「行く〜〜!!!!!」と誘いに乗り、最寄りの改札口ではハグをして、エスカレーターで振り返るとギャルは大きく手を振っていた。

BBQの詳細が送られて来ることは無かったが、先に品川で集合し、先生が宿泊しているホテルで会う事が決まっていたのであまり考えていなかった。歩いて向かう途中、「詳細伝えてなくてごめんね〜〜〜!たくさん人が来るし、私も誰が来るか把握してないんだ〜〜〜!でも楽しいと思うよ!」と明るく話していたが、場所を残さないためとか、みんな人連れて来るから把握できないって事だったんだな。。。高級ホテルのラウンジで会い、ギャルは私を「最近変わりたい、勉強したい、いろんな人と会ってお話聞きたいって思ってるらしくて」と、その先生に紹介してくれたが、内心「いろんな人と会って話聞きたいとか、言ったっけなぁ…」と少し違和感を感じていた。

話すだけかと思いきや、何故かキャリアカウンセリングをされ、正直転職するしこのタイミングでいきなり何?と思った。

人生で成し遂げたい事はあるか?やりがいはなんだ?と聞かれ、瞬発力を信じ明日死んでも後悔なく生きている私は答えに詰まった。そうか、私は全然人生のことが考えられていないんだな…将来のビジョンがまったくないな…しっかり考えなければ…と思った。入信。

「今1ヶ月のお休みとボーナスがあったらどうしたい?」「好きなだけ本買って映画見ますね」「本や映画から何が吸収出来るの?そんなことより人脈を作っていろんな人と会って、話を聞いて、こうなりたい!ってロールモデルが見つかれば、おのずとやりたい事が見えて来ると思うよ。20代は、知見を広げる事が大切!いろんなところへ旅して、いろんな経験をしな!」と言われ、かなり不信感が募った。人脈ばかり大切にし、文化を蔑むこの人みたいになりたいか?と考えると全くそんな気は起きず、どれほど自分含め周りの人たちが幸せに生きているか、他人から羨まれる生活をしているかを必死に誇示されたが「私の幸せ決定するのは私なのであって知らん人に誘導される筋合いはないのだが?」と薄っぺらく感じ、この時点でギャルには悪いが結構帰りたくなっていた。

先生と別れ、電車の時間までギャルと2人でカフェに入った。普通に恋人の話や趣味の話をしていた気はするが正直もう全然覚えてない。ギャルが「最近、友達にこの本オススメされたんだ〜!」と一冊の本を出した。「福」がナントカみたいな、知らない出版社の本だったのであらすじを確認させてもらうと、まぁなんか成功がうんたら人生が変わるサクセスストーリー!みたいな本で、「おや…?」と思いスマホで出版社を検索するとサジェストされたものがドンピシャだった。決めた、帰ろう。

駅に向かってから、ごめん私行きたくない、行けない、ギャルを傷付けたい訳じゃないんだけど、やっぱり私は信じられないし、どうしても行きたくない、とギャルに伝える。「したいようにしたら良いけど、行く前ってどうしても不安になっちゃうよね〜でも行ったら楽しいのは保証するし、合わなかったらすぐ帰ってもいいんだよ!いろんな人がいるし、良いかもよ?」ととりあえず私を連れて人に会わそうとする。もうこの時には泣きながら頼むから帰してくれと懇願している状態である。今変わる時なんじゃないか?素直に信じられない私がダメなんじゃ?このまま自分を変えられなくていいのか?一歩踏み出す時なのでは?行ってみたらネタになるのでは?みたいな葛藤もあったが、胃はムカムカするし息もなんだか上手にできない、大きすぎる自分の心からのSOSに素直に従い、本当にごめんねと、一度も振り返らず山手線に乗った。

別に「何か」を押し付けられたとかでもないし、行ってもないので実際のところ「どう」なのかはわからない、持っていた本もたまたまで、本当に幸せな人生を送っていて「そういう」同じようなやり方なだけで全く「その気」はないのかも…とも思うが、行かない選択肢をして正解だったと思う。せっかく意気投合し、高め合っていける、一生友達だと思えた子に出逢えたと感じていたのでかなりショックだったが、私は私が大切にしたいことを信じます。成功したはるのに、ホテルのコーヒー1100円出してくれないンすねえ。

あ〜〜〜私は私が在って良かった!!!!!!!!おつした!!